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ヘリウムリークテスト・漏れ検査(気密試験)

真空容器・圧力容器への
ヘリウムリークテスト

真空容器・圧力容器での重要な品質であるリーク。 この溶接部のリークを検査する方法として、浸透探傷検査・気密検査などがありますが、検査の中でも最も厳密にリークテストが可能なヘリウムリークテストを行い、真空容器・圧力容器への溶接品質検査を行っております。

当社のヘリウムリークテストは、製品の特性に応じて真空容器には真空吹付法・フード法、圧力容器にはスニファー法での検査を行っております。
また、当社のヘリウムリークテストの環境は小物から大物まで対応しており、ご要望に応じてヘリウムリークテストのみの対応も可能です。

【検査実績】
最大 内容量 1500L
真空溶接品質:ヘリウムリークテスト(真空フード法)
内容量 30~1000L程度 溶接構造容器
応答時間30分 漏れ量×10-8~ 10-9㎩・㎥/sec 以下での製造

スニファー法

試験体内部をヘリウムガスで加圧し、漏れ箇所から外部に漏れ出るヘリウムガスを、リークディテクタに接続した吸込みプローブで吸引し、漏れを検出する方法です。

スニファー法検査に適しているワーク

・実際の使用環境において、内部が陽圧となるワーク(圧力容器など)
・検出基準値が比較的大きいワーク
※スニファー法では、ワークの漏れ箇所から放出されるHeガスと共に、大気中に約5ppm含有しているHeガスも一緒に吸引してしまう為、真空フード法やスプレー法の検査と比較すると、リーク量測定限界値のレベルは劣ります。
スニファー法 測定可能リーク量:x10-7 Pa・㎥/sec

スニファー法 受託検査実績

・圧力容器(アキュームレータ、オイルセパレータ)、
 二重管式熱交換器、プレート式熱交換器 など

スニファー法でのヘリウムリークディテクタ、MSE-2000Rの画像
スニファー法でヘリウムリークテストを行っている画像

真空吹付け法

試験体内を真空に排気し、吹付けプローブを用いて試験体外にヘリウムガスを吹き付け、試験体内に洩れ込んできたヘリウムガスを検出する方法です。
微小漏れ箇所の検出に最適であり、洩れの可能性のある部分を走査します。

真空法(真空吹付け法、真空フード法)検査に適しているワーク

・実際の使用環境において、内部が負圧となるワーク(真空容器など)
・検出基準値が小さいワーク

真空吹付け法で試験体内を真空に排気している画像
真空吹付け法でヘリウムガスを吹付けリークテストを行っている画像

真空フード法

真空吹き付け法と同様に、試験体内を真空に排気し、試験体外側をフードで覆い、フード内にヘリウムガスを充満させ、試験体内に洩れ込んできたヘリウムガスを検出する方法です。
真空吹き付け法が漏れ箇所を特定することを目的としているのに対し、洩れの総量を把握したい場合に有効です。
真空フード法は試験体全体の漏れを見落としなく検出出来ますが、洩れ位置の特定が出来ないので、洩れ位置の特定が必要な場合は真空吹付け法を事前に行います。

真空フード法で試験体内を真空に排気し、試験体外側をフードで覆っている画像
試験体外側をフードで覆い、フード内にヘリウムガスを充満させ、試験体内のヘリウムガスを検出している画像

加圧積分法

被検査物をヘリウムガスで加圧し、漏れ箇所から外部に漏れるヘリウムガスを被検査物を覆ったカバーで捕集し、これをヘリウムリークディテクターに接続したスニファープローブで吸引し検出する方法です。

加圧積分法の特徴
①大きな全体リークは簡便に測定出来ますが、漏れ箇所の特定は困難です。
②大気圧より高い圧力条件下で漏れ検査を実施する場合に適しています。
③漏れ出たヘリウムガスが被検査物と覆いの間の空間の大気によって薄められて測定が困難なケースも有ることから、水漏れ程度の大きな漏れ量検出で十分な試験体の漏れ試験に使用されます。
④加圧積分法可検リーク量:x10-7Pa・㎥/s 

真空フード法で試験体内を真空に排気し、試験体外側をフードで覆っている画像

ヘリウムリークテストを
依頼した際の流れ

①被検査物についての情報をご連絡下さい。
 形状、材質、重量、使用環境、数量 など。図面やポンチ絵があるとよりスムーズなご案内が可能です。

②ご希望の検査方法や条件をご指定下さい。
 スニファー法、真空スプレー法、フード法、加圧積分法など。またヘリウムリークテストをご希望の場合、漏れ量の基準値をご指定下さい。
 ご不明の場合、使用条件等から適切な検査方法をご提案致します。

③ヘリウム検査装置との接続方法や開口部のシール方法に関してのご確認。
 検査装置との接続やヘリウムガス封入の為、被検査物に1ヶ所以上の開口部が必要となります。
 開口部が複数ある場合には治具等でシールをする必要が御座います。
 当社で接続用部品やシール治具を準備することも可能ですので、お気軽にお申し付けください。

④リーク検査費用のお見積り

⑤リーク検査実施

⑥検査結果のご報告
 検査結果は当社フォーマットの成績書にてご報告致します。
 ※一定条件下でのリーク量測定結果をご報告するものであり、以後それ以上のリークが発生しないという事を保障するものではございません。

請け負えない形状・検査条件
・検査時の減圧や加圧に耐え得る強度の無い被検査物。
 真空スプレー法・真空フード法では被検査物内部を真空状態にする為、およそ0.1MPa(G)の外圧負荷がかかります。
 スニファー法では被検査物内部に0.015MPa(G)以上のヘリウムガスの加圧が必要となります。(※加圧圧力の指定がない場合)
・被検査物内部にオイルなどが残留している製品。
・当社建屋内に搬入するのが困難な被検査物。(被検査物重量3トン以上のものなど)

リーク反応部の原因調査

Heリーク検査を実施した際に、検出したリーク部位の原因調査についてご紹介いたします。

写真は、Heリーク検査(真空スプレー法)でリーク反応があった溶接部の表面を削り、内部の状況を確認したものです。
目視確認では溶接部の外観に異常は見られませんでしたが、表面を削ると写真内丸印部のピンホールが確認されました。
このようにHeリーク検査ではピンホール、ブローホール、溶け込み不足に起因したリークなどの検出も可能です。

He検査のご依頼や、気密性が重要視される溶接構造製品の製作をご検討の場合、是非一度当社にご相談下さい。

リーク反応があった溶接部の表面を削り、内部の状況を確認した画像

ヘリウム回収装置による
資源の再利用

ヘリウムリーク検査(スニファー法)は、被検査物内をヘリウムガスで加圧し、外部に漏れ出るヘリウムガスを検出することにより漏れ箇所の特定を行う検査です。

被検査物内のヘリウムガスは検査後に大気解放をして排気されるケースが多いですが、ヘリウムガスは天然資源であり、現在、世界的にヘリウム不足が問題となっています。
ヘリウム回収装置は、貴重な資源の枯渇を防ぎ環境付加低減にも貢献や安定的な検査の実施を可能にします。
※自社内用装置の為、外販等は行っておりません。

平成24年度補正「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」を活用

ヘリウム回収装置

ヘリウムリーク検査装置の校正

当社では2台のHeリーク検査装置を保有しており、どちらの装置も内蔵する校正リークを用いた自動チューニング方式で感度校正を行っております。
校正リークは写真の様に石英ガラスをヘリウムが透過する特性を利用したタイプとなっており、この校正リーク自体は1年毎にメーカーに依頼して適切な校正を実施することで、信頼性を確保しております。
Heリーク検査をご依頼頂いた際には、校正証明書のコピーをお渡しする事も可能ですので、お気軽にお申し付けください。

スニファー法でのヘリウムリークディテクタ、MSE-2000Rの画像

自社開発真空補助ユニットによる
真空排気時間20%短縮

ヘリウムリーク検査(真空フード)は被検査物内を真空排気し、フードを覆いヘリウムガスを充填します。被検査物内に入ったヘリウムを検出し漏れ箇所の特定・被検査物の漏れ量(Pa・㎥/sec)を測定する検査です。

自社開発した真空排気補助ユニットを使用することで、検査前の真空排気時間を従来比で約20%短縮し、検査工程の効率化を図っています。

また、油回転ポンプを使用せずに被検査物内の水分除去(真空乾燥)が可能な為、環境負荷低減にも貢献しています。

自社開発真空補助ユニットの画像

その他加圧検査(水没検査、発泡検査)

ワークに窒素(エア)を封入後、水没させて気泡を目視チェックします。
最高圧力:4.8MPa(G)
大容積水槽を備えている為、様々なサイズのワークの対応が可能です。

加圧水没検査最小検出リーク量:10⁻⁴ ~10⁻⁵Pa・㎥/sec
加圧発泡検査最小検出リーク量:10⁻¹ ~10⁻⁴Pa・㎥/sec

漏れの基準に応じた最適なリーク検査のご提供が可能です。

加圧水没検査で製品を水没させ検査中の画像
加圧発泡検査で製品にスプレーを吹付けリークチェックを行っている画像

ヘリウムリークテスト
よくある質問

    • ヘリウムリークテストの
      手順書や要領書は
      提示してもらえますか?
    • ご依頼後、お客様の仕様に合わせて
      要領書を作成し、ご提示いたします。
    • テスト実施時の立ち合いは可能ですか?
    • 長期継続案件の場合は対応可能です。
      スポット案件の場合は、社内規定によりご遠慮頂いております。
    • 試験体を持ち込んでの試験依頼で、
      溶接部にリークがあった場合、
      修理は依頼できますか?
    • リーク修理の可否は、状況に応じて判断させていただきます。
      詳細はお気軽にご相談ください。
    • 報告してもらえる試験データの
      サンプルはありますか?
    • ご要望に応じて対応可能です。
      お気軽にご相談ください。
    • ヘリウム検査装置の校正証明書類は
      提出してもらえますか?
    • 校正証明書、基準器検査証明書、
      トレーサビリティ体系図のコピーをご提出できます。
    • ヘリウムガスは準備してもらえますか?
    • はい。弊社で用意いたします。
    • 緊急対応や短納期での試験は可能ですか?
    • 事前調整により対応可能な場合があります。
      詳細はお問合せください。
    • 接続用部品やシール治具を自社で製作する場合、
      寸法などの規定はありますか?
    • ヘリウムリークテストのうち真空吹き付け法やフード法では、
      試験体と検査装置をつなぐための接続口が
      1箇所必要になります。
      寸法などの規定は特にございませんが、接続口形状をNWフランジや真空フランジ(VG・VF)にしていただくと、
      検査をスムーズに実施することができます。
      また、スニファー法や加圧積分法の場合は、試験体内部にヘリウムガスを入れるためのポートが必要となります。
      お客様で製作される際は、その点にご注意ください。
    • 接続用部品やシール治具の製作もお願いできますか?
    • 当社で接続用部品やシール治具を準備することも可能ですので、
      お気軽にご相談ください。
    • スニファー法、真空吹付け法など、
      どの検査方法で依頼して良いのかわかりません。
      適切な方法を選んでいただけますか?
    • ご依頼内容や試験体の構造、検査目的を確認の上、最も適した検査方法をこちらで選定いたします。
      お気軽にご相談ください。
    • 検査対応が可能な製品(被検査物)の大きさはどのくらいですか?
    • 対応可能な製品の大きさは検査方法により異なりますが、これまでの実績は以下の通りです。
      なお、記載の範囲外の製品についても対応できる場合がありますので、まずはご相談ください。
      スニファー法:最小10x10x100mm、最大2,200x4,000x2,900mm、重量5トン
      真空吹き付け法、真空フード法:最小20x20x100mm、最大1,800x1,800x1,600mm、重量2トン
      加圧積分法:最小50x50x100mm、最大350x300x250mm、重量20Kg
    • 製品の製造からヘリウムリークテストまでをお願いできますか?
    • 鉄やステンレスの溶接製品については、製造からヘリウムリークテストまで一貫して対応しております。
    • 部品の接続部分のヘリウムリークテストも可能ですか?
      (Oリングでシールされているケースとフタなど)
    • 対応可能です。
    • 樹脂部品のヘリウムリークテストは可能ですか?
    • 樹脂部品のヘリウムリークテストはこれまで実績はありませんが、
      必要な強度や接続口、ガス封入ポートなどの条件を満たしていれば対応可能です。
      まずはお気軽にご相談ください。
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